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あおいちブログ

ITmedia新卒採用担当のブログです。

ニュースが滅びる!? ネットの登場がもたらした情報化社会の影

 「このままではニュースが滅びるのではないか」――ネットではほとんどのニュースが無料で読めます。アイティメディアはもちろん、新聞社のニュースもそうです。加えて、メディアの人間でなくとも情報発信できるようになりました。その一方で、「無料ニュースにはいいかげんな情報が交じるように」なってきました。

 2月22日、「Business Media 誠」に「ニュースは無料ですか? 誰がメディアを担うのか」という記事が掲載されました。今まで無料配信を“当たり前”としてメディアビジネスを行なってきた、既存メディアの将来を憂う内容で、個人ブログの影響力についても言及しています。メディアビジネスを志す方には、ぜひ一読いただきたい記事だと思いました。この記事を受け、マスメディアの今までとこれからについて考えてみたいと思います。

ネットの登場は情報の流れを変えた

 マスメディアは、一度に多くの人へ同じ情報を届ける仕組みを持つことで、人々が安価に情報を入手できる仕組みを構築してきました。ただ、情報を発信するコストについては膨大で、それゆえマスメディアの担い手は、一部の権力者や資本家に限られていました。加えて、情報はメディアから視聴者や読者へと一方的に流れるため、「何がニュースなのか」については、その一部の人々の手にゆだねられてきました。

 視聴者や読者である私たちは、マスメディアが届けない情報やコンテンツについて、苦労して自分で探しだすより他にありませんでした。また、情報を得るために、新聞が届くまで待ち、番組が始まるまで待ち、あるいは雑誌の発売を待っていました。

 ですが、ネットの登場によって、この情報の流れが根本的に変わりました。情報は、より速くより最適化された形とサイズで、私たちへと提供されるようになりました。そして、今度は私たち自身がソーシャルメディアを用いて情報発信し、共有し合う社会になりました。

 人々が自由に情報を発信・交換し、情報の重要性は各々が決める。個々のニーズとコミュニティの繋がりによって、求められる情報は刻々と変わる。そんな社会で、昨今「マスゴミ」と揶揄されるマスメディアの影響力が相対的に希薄化するのは、避けられない運命です。

 ですが、「きちんと裏づけの取られた記事」や「優れたジャーナリズム」の重要性は、いつの時代も存在します。だからこそ、ネットの出現により、嘘やデマを含む、いろんな情報が世の中に溢れるようになったことで、「無料ニュースにはいいかげんな情報が交じるように」なったと困る人が増えてきたのでしょう。

 ただ、「きちんと裏づけの取られた記事」や「優れたジャーナリズム」は、今ではマスメディア以外でも生産できます。最近では、ジャーナリストが自分でメディアを立ち上げたり、ブログやメールマガジンで情報発信したりしていますし、そこで収入を得ている人も多いです。

 「ブログなど個人の情報発信が集積し、実社会へ影響力を持つことでメディア化する「個人型メディア」。ヤフーは昨年9月、ヤフーニュースに専門家らによる記事を配信する「個人」というカテゴリーを作った。全国の120社から1日3500本が配信される記事と肩を並べるように、約150人が有償で執筆する。既存メディアの持続可能性が揺らぐ一方、個人の存在感は増している」(記事より引用)
 以上を踏まえると、マスメディアは、これまで報道してきた価値のある情報を、今後も継続して視聴者や読者に伝える必要があり、伝える方法を変えなければならないことが分かります。

 だからといって、そのために、マスメディアの力だけで変わろうとしたり、そのためのシステムを自分たちだけで用意するのは大変な労力と資金が要ります。この点で、ネットメディアやIT企業と手を取り合い、協力して、マスメディアの提供してきた価値を今後も世の中に配信することができれば、「ニュースは滅びない」のではないでしょうか。マスメディアには優秀な記者やスタッフがおり、これまで培った編集・ジャーナリズムの技術と経験があります。これを生かさない手はないと思っています。