あおいちブログ

ITmedia新卒採用担当のブログです。

「アフィリエイト」「課金」――既存の広告手法以外のビジネスモデルを解説(前編)

 「Webメディアの重要な収入源であり続けた広告市場の成長に、一部を除いては天井感が見えてきました」と、当社の創業メンバーで元取締役会長の藤村厚夫氏は語ります。

 上記の記事では、藤村氏が「経済の低迷とも相まって広告予算の成長が減速している」ことや、ソーシャルメディアとモバイルアプリの台頭により、「広告収入頼みでは高コストなメディア運営を支えきれない事態」が訪れたと、Webメディアビジネスの現状と、広告に代わるであろうビジネスモデルを解説しています。

 アイティメディアはそれこそ広告が主な収入源。「広告収入を引き換えに(読者への情報提供を)無償とするビジネスモデル」を今でも取り続けています。当社は増収増益を続けているとはいえ、これからの時代に向け、新しい事業戦略やビジネスモデルを考え、取り組む必要があります。

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既存の広告手法以外のビジネスモデル

 そこでアイティメディアが現在取り組んでいる、既存の広告手法以外のビジネスを前編と後編に分けてご説明したいと思います。前編ではネットの旬な話題を届けるニュースメディア「ねとらぼ」で導入している、「アフィリエイトモデル」と「課金モデル」を紹介します。

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ねとらぼ

 アフィリエイトとは、読者がWebサイトに載せられた企業サイトのリンクを経由し、当該企業のサイトで会員登録をしたり商品を購入したりすると、Webサイト側に報酬が支払われる広告手法です。Googleの「Google Adsense」やAmazonの「Amazon アフィリエイト」などのサービスを利用し、Webサイトに導入します。

 クライアントとパートナーシップを組んだ、タイアップ記事やバナー広告を出さないことによって、大きな額の収益を安定的に確保することができなくなります。ですが、クライアントの意向や意見に縛られない、編集部員による自由なメディア作りや言論が可能になります。

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ねこらぼ
 
 課金モデルとは、その名の通り、情報などのコンテンツを有料にして、収益を得る方法です。ねとらぼで書かれた、思わずプッと笑ってしまうような猫に関するニュース記事を、まとめて閲覧できる「ねこらぼ」のiPhoneアプリを、AppStoreで170円で販売しています。

 どちらのビジネスモデルも「ねとらぼ」だからできること。サイトへのアクセスが多くなければアフィリエイトモデルで収益はなかなか得られませんし、普通のニュース記事をまとめてアプリにしていたら、速報性も面白みもなく、ほとんど売れないかもしれません。どの媒体でもこのモデルが導入できるかといえば、そういうわけでもないのです。

 後編ではアイティメディアのサービスを、クライアントに提供して収益を得る「サービスプロバイドモデル」をご説明していきます。